抄録
高感度なSBN結晶を用いた、ディジタルホログラフィックメモリにおいて、多重記録されたホログラムの回折効率をそろえるスケジュール記録を用いることにより、装置のBERの改善を目指した。しかし、媒体飽和による多重記録初期のホログラム再生像品質の劣化のため、BERは改善されなかった。我々は、媒体飽和を緩和するため、ランダム位相板を用いる方法と、2:4変調符号で符号化されたパターンを記録、再生する方法について検討した。ランダム位相板を用いる方法ではBERは改善されなかったが、2:4変調符号を用いる方法では、ホログラム再生像のSNRとともに、BERも改善された。その結果、50多重記録時のBERを、通常の誤り訂正により訂正可能な、10^<-3>未満にすることができた。