抄録
平成11年5月に「地上デジタルテレビジョン放送方式の技術的条件」が承認され、我が国においてはOFDM方式によるデジタルテレビジョン放送が行われることになった。OFDM方式において、伝送システムの特性を劣化させる要因のうち、大電力で送信する送信設備において最も問題になるのが混変調(IM:Inter Modulation)であり、増幅装置の非直線性とIMとの関係が報告されている。今回、電力増幅装置の非直線性により発生するIMをアダプティブに補償する、非線形補償器を開発し、通信・放送機構(TAO)殿の地上デジタル放送研究開発用共同利用施設において、その効果について評価を行ったので報告する。