抄録
画像の領域分割は画像解析において重要な処理であり、また、画像領域を部品単位として扱う符号化の応用においては不可欠な処理である。本研究では、濃度値を用いた四分木構造のしきい値処理による正方領域の画像分割の後、注目画素を含む領域と隣接領域とで判定に基づく併合を行う。この様な構造的領域分割により、複数領域に分割された画像が得られるが、境界領域の近傍等に未分割と判断される残領域が存在することがある。そこで、この境界領域等を併合するために遺伝的アルゴリズムを適用する方法を提案し、検討する。なお、領域分割の前処理として、擬似KL変換を原画像に施し、プレーン間の相関を少なくして処理を行った。