抄録
鏡面修整アンテナは鏡面形状が特殊になり、光の波長が非常に短いため、製作誤差に対し極めて弱くなる。本報告では修整面を給電部と副鏡とすることで、誤差に対する依存性が少ない光学系を提案する。各種誤差に対して最適になるように設計パラメータを算出し、標準カセグレンアンテナ、従来の鏡面修整アンテナと本報告で提案するアンテナとの製作誤差特性を比較した。その結果、従来の鏡面修整アンテナより誤差特性が改善し、標準カセグレンアンテナとほぼ同じ製作許容誤差となった。これは修整曲面形状が非常に単純となり、要求加工精度も現実的になることによる。