Si基板上にまずZnSエピタキシャルを作製し、それを酸素中で熱処理することによってZnOエピタキシャル薄膜を作製する。その際に起こっている酸化過程をギブスの自由エネルギーを用いて熱力学的に検討を行った。さらにZnSの粉末を用いてTG-DTA測定を行い、実際の酸化反応の過程と比較して検討を行った。熱力学的な計算とTG-DTA測定から、酸化過程の主反応はZnSからZnOへの直接的な一段階反応であり、ZnS+3/2O_2→ZnO+SO_2、ZnS+2O_2→ZnO+SO_3、ZnS+1/2O_2→ZnO+1/2S_2のいずれかが主反応であることが示された。