抄録
ビットパターン媒体作製に関して,イオンエッチング時に生じる磁気的な加工ダメージを軽減するために,低エネルギーイオンによるエッチングプロセスの有効性を検討した.電子線描画と低エネルギーイオンエッチングを用いてCo-Pt磁性ドットを作製し,磁気特性評価を行った.実験結果とシミュレーション結果の比較から,飽和磁化や垂直磁気異方性の劣化はほとんどないことが明らかになり,1 Tbit/in^2のBPMを実現する上で,低エネルギーイオンエッチングが有効であることが示された.さらに,30nmピッチのCo-Pt磁性ドットアレイのSEM観察とMFM観察から,磁性ドットが規則配列し,磁気的に孤立していることを確認した.