抄録
本報告では,屈折率が温度によって変化する高屈折率媒質をクラッド領域の空孔に注入した,ソリッドコアフォトニックバンドギャップファイバ(PBGF)を用いた低偏波依存性温度制御型分岐比可変カプラを提案している.始めに,フォトニックバンドギャップおよび基本モードの実効屈折率の温度依存性をフルベクトル有限要素法により評価し,ソリッドコアPBGFによる温度制御型分岐比可変カプラが実現可能であることを示している.さらに,x偏波,y偏波における結合長,および規格化出射パワーの構造パラメータ依存性を評価し,ソリッドコアPBGFによる低偏波依存性温度制御型分岐可変カプラの設計法を提案している.