抄録
ギガビット級大容量MRAMを実現するには、小さな書き込み電流I_cと十分な熱擾乱指数ΔE_αを両立させることが必要である。垂直磁化方式を用いたスピン注入型MRAMは、従来の面内磁化方式と比べて、微細化しても大きなΔE_αと小さなI_cを実現することが可能な技術である。本研究では、垂直磁化MRAMのスピン注入反転電流の素子直径依存性を、マイクロマグネティックスシミュレーションにより計算し、素子サイズが小さくなるとともに、スピン注入反転の効率I_c/ΔE_αが小さくなることを明らかにした。この結果は、垂直磁化を用いたスピン注入式MRAMが本質的に良好なスケーラビリティを持つことを示している。