個人体験記録を行うライフログシステムにおいて,膨大なデータベースから必要な情報のみを抽出する際の評価方法は様々であるが,著者らが提案してきた日常生活の匂い情報をキーとした体験映像記録・閲覧システムの評価においては,空間の中に拡散する匂いの特性を十分に考慮した新たな評価手法の設計が必要である.本稿では,基礎検討としてユーザが匂いを感じた際のセンサ反応を調べ,ユーザ応答とセンサ応答の相関を求めることによりシステムの有効性を調べた.実験に基づいた分析結果を通してイベント検出の際に用いるデータの種類や処理フローについても考察を行う.