抄録
ランダムドットステレオグラムに垂直もしくは水平方向に1次元DoG関数で記述される網膜像差変調を与え,テスト刺激の大きさと刺激呈示位置が知覚される奥行きに与える効果を測定した.2つのガウス関数の標準偏差は1°と1.5°であった(空間周波数成分のピークは0.18cpd).奥行き変調方向のテスト刺激の大きさは10°であった,それと直交する方向の大きさを0.25°から20°の範囲で変えた.また,20°の刺激の中央部分に2°から14°のブランクを設けた条件でも測定を行った.その結果,水平方向の変調については奥行きが知覚されるために6°以上の刺激の大きさが必要であるが,垂直方向の場合はそれよりもはるかに小さい刺激の大きさで十分であること,また,周辺視野にも網膜像差に対する十分な感度があることが明らかになった.