映像情報メディア学会技術報告
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33.45
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  • 原稿種別: 表紙
    p. Cover1-
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
  • 原稿種別: 目次
    p. Toc1-
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
  • 鈴木 一隆, 豊田 晴義, 宅見 宗則, 向坂 直久
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-122/CE2009-58
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    近年、疲労と眼の運動との関係が注目を集めており、眼球運動や瞳孔の計測に加えて、瞬目の回数や速度といった瞬目の特徴量から疲労度などの健康状態を推定することが行われている。しかし、これまでの瞬目計測の報告の多くは30Hzのビデオカメラが用いられており、100〜200ミリ秒程度の短時間で行われる瞬目を高精度には捉えられていない。我々は、計測対象者の詳細な生体状態を自然な条件下で捉えるために、1kHzの計測機能を持つインテリジェントビジョンセンサを用いて、非接触計測可能な高速瞬目計測器を構築し計測を行った。高速計測における特徴量として、瞬目の最大速度、所要時間、上眼瞼移動量、閉瞼期間などを算出することで、瞬目の種類を分別できることを報告してきた。本報告では、計測対象者にVDT負荷を課し、負荷の前後で瞬目動作に変化が起こるのかを確認した。結果、上眼瞼下降時の最大速度と上昇時の最大速度に低下が見られ、特に計測対象者が可能な限り速く連続的に瞬目を行ったタスクにおいてより顕著となる傾向が見られた。
  • 小橋 優司, 末永 剛, 竹村 憲太郎, 高松 淳, 小笠原 司
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-123/CE2009-59
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    視線計測装置の小型化,ポータブル化により広範囲を動作する人の視線計測が注目されている.従来の視線計測では,注視点情報はカメラ画像やディスプレイ上の二次元情報として算出されてきたが,大きな頭部運動が生じる場合は,二次元平面上に投影して注視点を記録することは困難である.一般的に頭部装着型の視線計測装置では,頭部運動の考慮するため環境中に設置されたカメラを用いて頭部位置,姿勢の推定を行うが,これでは計測範囲が限定される問題がある.また,注視情報の解析には一般に,注視頻度が多く用いられるため,環境情報との対応も考慮する必要がある.そこで,本研究では頭部装着型の視線計測装置において,環境情報に対応した三次元注視点の推定手法を提案する.環境の自然特徴点を利用してVisual SLAMを行い頭部の位置,姿勢を推定をおこなう.また,自然特徴点と視線情報から三次元注視点を推定し,頭部が大きな運動をおこなう場合においても、注視頻度を算出することを実現した.
  • 小森 瑞穂, 上平 員丈, 鈴木 雅洋
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-124/CE2009-60
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    筆者らは,美術館の絵画など非電子画像の著作権・肖像権を無断撮影からの保護を目的に透かし情報を光を用いて埋め込む電子透かし技術の研究を行っている.この技術では,観察者に気付かれないように光に透かし情報を含ませることがポイントになる.今回,被写体上に照射された透かし情報を含む光について透かしパターンが知覚されない条件を検証した.実験結果から,不可視性はパターンのコントラストに依存するが,本技術を応用する上での実用的な状況において不可視性の可能性を示し,本技術の実現性を示すことができた.
  • 太田 昌克
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-125/CE2009-61
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    広告の効果を把握するためのエージェントモデルを提案する.エージェントは,人が頻繁に見かける広告に無意識に気づき,記憶していく過程をシミュレートする.単純接触効果により,記憶されたオブジェクトはその人の選好を表す潜在的なプロファイルと考えられるため,抽出したプロファイルの中に広告が含まれていれば,エージェントはその広告は効果があったものと判断する.本モデルでは,独立成分分析を用いて複数のオブジェクトを含む写真から広告画像を抽出する.拡張現実空間を想定した計算機実験により,広告の効果は人がどの程度のオブジェクトを一度に把握できるかに依存することを確認した.
  • 尾崎 敬二
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-126/CE2009-62
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    通常の2次元画像縮小によると生じるエイリアシング(モアレ模様)を抑制するために,3次元立方体のひとつの面に画像をテクスチャとしてマッピングする手法を用いることで,良質な結果を得た.ディスプレイ上の画像の大きさを変化させるために,対象物体の立方体と,視点間の距離を変化させる方法と,表示ウィンドウの視野角を変化させる方法を比較した.ディスプレイ上の投影物体の表示縮小率は視野角の変化により適切に制御できることが判明した.ファイルサイズの大きいモザイク画像にこの縮小法を適用した結果,エイリアシングがほとんど発生しないことも確認した報告である.
  • 朝倉 暢彦, 乾 敏郎
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-127/CE2009-63
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    物体の心的表現やその空間変換イメージの生成においては,物体中心の参照枠とともに環境中心の参照枠が関与していることが明らかにされている.本研究では,異なる参照枠がそれぞれ物体の心的回転の過程にどの程度寄与しているかを,回転軸が曖昧な心的回転課題を通して検討した.刺激は円盤物体で構成され,心的回転のテスト刺激とターゲット刺激の間の3次元回転軸に1パラメータの曖昧さが導入された.その可能な回転軸の中には,最小回転を実現する物体固有の回転軸とともに垂直あるいは水平の環境軸が含まれていた.実験参加者はテスト刺激の滑らかな回転運動をイメージし,回転後にテスト刺激上に描かれた矢印がどの方向を向くかを報告した.そしてその矢印の方向に基づいて心的回転で用いられた回転軸を推定した.その結果,心的回転方向の決定において垂直軸が大きな効果を持っているのに対して,水平軸はほとんど寄与していないことが明らかとなった.さらに,心的回転の角度が小さい場合には,観察者の視点の回転に基づくイメージ生成機能の関与が示唆された.これらの知見は,物体の心的操作において多重の競合する参照枠が機能していることを示すものである.
  • 河邉 隆寛
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-128/CE2009-64
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    ピカソによって描かれた肖像画においては、複数の視線方向が同時に描かれていて、結果的に曖昧な視線知覚を引き起こす。このような曖昧な視線知覚にどのような知覚処理が関わっているかはまだ判っていない。本研究においては、ピカソの絵画である「マリーテレーズ・ワルテル」を用い、この問題を検討した。実験1では逆相関法を用い、「そっぽ向き」視線知覚には片方の目のパタンと鼻の向きが、「こっち向き」視線知覚には両方の目のパタンが手がかりとなる特徴であることがわかった。実験2では、マリーテレーズ・ワルテルの正立画像・倒立画像において知覚される視線方向を検討した。正立画像では、「こっち向き」・「そっぽ向き」視線の両方が有意に知覚されたが、倒立画像においては、「こっち向き」視線のみが知覚された。これらの結果、「そっぽ向き」視線知覚には画像倒立によって負の影響を受けやすい布置処理が、一方で「こっち向き」視線知覚においては倒立の影響を受けにくい特徴処理が関わっていることが示唆された。これらの結果は、マリーテレーズ・ワルテルには異なる2種類の視線知覚メカニズムを駆動させる視線特徴が同時に含まれていることを示唆する。更に、エジプト壁画等における横顔視線知覚が本研究で示された結果と関係する可能性も議論する。
  • 蘭 悠久, 北岡 明佳
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-129/CE2009-65
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    格子型消失錯視の時間特性を検討した.黒い縁のある白い円が,黒い背景上の灰色の格子の交差点(交差点条件)あるいは交差点の上下(道条件)に,あるいは一様な黒あるいは灰色の背景(背景条件)上に,提示された.実験1は刺激の提示時間および円の網膜偏心度の影響を調べた.実験2は刺激の提示視野の影響を調べた.被験者の課題は知覚された白い円の数を報告することであった.2つの実験結果は,交差点条件において,(1)提示時間が1000ミリ秒以降長くなるにつれて,円が知覚されにくくなること,(2)円の網膜偏心度が大きくなるにつれて,円が知覚されにくくなること,(3)提示時間200ミリ秒においては上視野に提示された円は下視野に提示された円より知覚されにくかったが,提示時間6000ミリ秒においてはこの異方性がないことを示した.これらの結果から,消失錯視の生起確率は提示時間および網膜偏心度に依存することが示された.
  • 三浦 佳世
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-130/CE2009-66
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    実写なのに模型を写したように見える写真作品がある。こうした作品は、三つの観点で興味深い。ひとつには、大きさ-距離判断という知覚の観点からである。どのような知覚要因が判断の誤りに関与しているのだろうか?二つめには、リアリティ判断の観点からである。私たちは何に基づき、リアルな実体という判断を下すのだろうか?三つめには、こうした作品が注目される社会的背景からである。写真の記録性が技術的には高まる一方、それを否定する写真が楽しまれる背景に何があるのだろうか?ここでは1番目の知覚的観点に焦点をあて、撮影俯角、ぼけ、色彩、線遠近法などの視覚要因を中心に、ミニチュア効果について考える。また、リアリティ判断ならびに社会的背景についても触れることとする。アイステーシスとは広義の「知覚」を意味する古代ギリシャ語で、感覚から感性まで、また、生理学から文化までを含む概念である。模型のように見える実写の作品を通して、「知覚」を多層的に捉えてみたい。
  • 横野 稔, 鈴木 雅洋, 上平 員丈
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-131/CE2009-67
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    筆者らはこれまでの研究において観察者の運動の特性を利用した仮想対象の視覚的知覚位置推定技術を提案した.本研究においては,仮想対象の視覚的奥行き知覚位置に関して,観察者が仮想対象に手を伸ばす運動の運動時間の関数としての手の奥行き速度にガウス関数を適合して推定する.その結果は推定の確度/精度が極めて高いことを示して,筆者らの提案を支持する.
  • 山田 祐樹, 三浦 佳世, 河邉 隆寛
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-132/CE2009-68
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    定位標的に先行して標的近辺に手がかり刺激が呈示された場合,知覚される標的位置は手がかり位置から遠ざかる(注意反発).一方で,標的は手がかり方向に偏って誤定位されることもある(注意牽引).また手がかりが呈示されなくとも,標的は中心窩方向へ偏って定位される傾向にある(中心窩バイアス).本研究では,これら3つの現象が標的消失後の保持期間の長さに従って個別に生じる空間定位の歪みであると考え,これらがどのような順序で生起するかを検討した.具体的には,プローブによる相対位置判断課題を用い,標的・プローブ間の刺激点燈時間差(SOA)を3種類設け操作した(0,550,および1250ms).結果として,SOAが0msの際に注意反発が生じ,次にSOAが550ms以降になると中心窩バイアスが生じ,SOAが1250msになると注意牽引が生じることが明らかになった(実験1).また,注意牽引が必ずしも注意反発の生起を前提としないことも分かった(実験2).これらの結果は,標的位置の知覚の段階で注意反発が生じ,その後標的の位置情報が記憶過程において中心窩バイアスと注意牽引の二重の歪みに曝されることを示唆する.
  • 寺上 奈保子, 佐藤 雅之
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-133/CE2009-69
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    サッカード直後にターゲットが消えたとき,サッカード変位抑制は減少する(ブランク効果).これは,空間の恒常性にはサッカード直後の視覚情報が重要であることを示唆している.ここでは,ターゲットが背景と等輝度のときのブランク効果の大きさを測定した.輝度条件では顕著なブランク効果が認められたが,等輝度条件では効果は小さかった.これは,空間の恒常性において,輝度情報が色情報より重要な働きをしていることを示唆している.
  • 佐藤 雅之, 須長 正治
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-134/CE2009-70
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    ランダムドットステレオグラムに垂直もしくは水平方向に1次元DoG関数で記述される網膜像差変調を与え,テスト刺激の大きさと刺激呈示位置が知覚される奥行きに与える効果を測定した.2つのガウス関数の標準偏差は1°と1.5°であった(空間周波数成分のピークは0.18cpd).奥行き変調方向のテスト刺激の大きさは10°であった,それと直交する方向の大きさを0.25°から20°の範囲で変えた.また,20°の刺激の中央部分に2°から14°のブランクを設けた条件でも測定を行った.その結果,水平方向の変調については奥行きが知覚されるために6°以上の刺激の大きさが必要であるが,垂直方向の場合はそれよりもはるかに小さい刺激の大きさで十分であること,また,周辺視野にも網膜像差に対する十分な感度があることが明らかになった.
  • 三浦 耕平, 玉田 靖明, 佐藤 雅之
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-135/CE2009-71
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    両眼網膜像差と運動視差を同時に与えると,二重像が知覚される大きな網膜像差領域においても奥行きが知覚されることが知られている.この相互作用が生じるのは,刺激が動くことによる時間的な変化が奥行き知覚の減衰を妨げることが原因なのかもしれない.本研究では,このことを明らかにするために刺激に運動または点滅を与えた条件で知覚された奥行き量を比較した.テスト刺激として,網膜像差を与えた3つの点刺激を呈示し,知覚された奥行き量をマッチング法により応答した.その結果,大きな網膜像差領域において点滅刺激よりも運動刺激では大きな奥行きが知覚された.このことから,刺激の時間的な変化ではなく運動が大きな網膜像差における奥行き知覚に寄与していることが示された.
  • 畠山 忠士, 根岸 一平, 金子 寛彦
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-136/CE2009-72
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    It has been reported that the strength and latency differ depending on the direction of vection. For example, the vection produced by expanding visual motion (forward vection) is stronger than that produced by contracting motion (backward vection). This perceptual anisotoropy could be due to the difference in the experiential accumulation of the expanding and contracting visual patterns in general living environment. In the present study, we aimed to show whether this assumption is valid or not. To clarify this, we did two experiments. In experiment 1, it was investigated whether a long-term experience affects vection, In the experiment 2, it was investigated whether a short-term experience would affect vection by learning.Through experiments 1 and 2, It was clarified that a long-term experience and the short-term experience influence vection.
  • 北澤 裕介, 内川 惠二
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-137/CE2009-73
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    The human visual system can stably perceive the color of the objects or surface despite the change of the illuminant. In this study, we examined whether the chromaticity and luminance of natural scenes resemble those of optimal color which has valid cue for the illuminant estimation. Our results show that natural scenes have similar feature to optimal color in some respects, so it is possible that we can estimate the illuminant from the chromaticity and luminance of a natural scene.
  • 木村 啓人, 永井 岳大, 中内 茂樹
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-138/CE2009-74
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    仮現運動軌跡上ではその運動物体の輝度変化に対する感度が低下することが報告されている.本研究では,仮現運動が色知覚に与える影響を明らかにするため,色変化を伴う仮現運動刺激に対する色弁別閾値を測定した.刺激には円軌跡上で反時計回りに次々と呈示される円形刺激を用いた.この刺激においては,円形刺激の呈示時間間隔(SOA)の長短により仮現運動知覚の強弱を統制することが可能であった.円形刺激は,運動中に交互に2色の色変化を繰り返し,被験者はその色変化に対する弁別課題を行った.異なるSOA間で色弁別閾値を比較しこの色たところ,仮現運動知覚が生じるSOAにおいて,他のSOAに比べ色弁別閾値が高くなることがわかった.この色弁別閾値の上昇は,複数の視覚刺激が単一物体と認識される場合のみ,それらの色情報が統合されることにより生じたと解釈できる.
  • 吹野 徳彦, 内川 惠二
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-139/CE2009-75
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    3種類の錐体や反対色チャンネルが人間の色覚系に存在することはよく知られている.最近では,高次色覚系にマルチ色チャンネルが存在することが示唆されている.しかし,その特性についてはあまり明らかになっていない.そこで,本研究では両眼間マスキングと単眼内マスキングを用い,その結果を比較することによって,高次マルチ色チャンネルの特性を明らかにすることを目的とした.ターゲット刺激として赤緑方向のガボール刺激を呈示し,マスク刺激として様々な色方向の空間周波数局相ランダムドットを呈示した.両眼間マスキング実験の結果から,高次色チャンネルでは黄青軸より僅かに傾いた色方向が赤緑軸と独立であることが示唆された.単眼内マスキングの結果は,マスクの効果が弱く,両眼間マスキングの結果と比較することはできなかった.
  • 井隼 経子, 山田 祐樹, 河邉 隆寛, 中村 知靖
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-140/CE2009-76
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    レジリエンスは近年着目されている心的機能である.具体的には、人間が精神的ダメージを受けて落ち込んだときに,さまざまな資源を用いながら心的回復を達成するための機能である.しかしながら、レジリエンスの心的プロセスについては、これまで十分な検討がなされてこなかった.本研究ではレジリエンスの概念を4つの側面に分類し,この分類をもとにそれぞれの側面を測定する尺度を作成した.また作成した尺度と潜在連合テスト(Implicit association Test:IAT)とを組み合わせた実験を行い,レジリエンスに潜在的な側面と顕在的な側面とで違いがあるかどうか検討した.実験はIATのほかに,顕在的指標としてSD法および質問紙を用いた.結果として,IATの指標と,SD法による評定には異なる傾向が見られ,潜在的なレジリエンスと顕在的なレジリエンスとでは異なる側面が存在することが示唆された.
  • 園田 美理, 小松 佐穂子, 箱田 裕司
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-141/CE2009-77
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、漢字を用いた表情-単語ストループ課題において、感情語と表情の処理間の干渉について検討することを目的とした。被験者の課題は、画面上に提示される画像に対して、鼻の上に提示された文字または顔の表情の意味がポジティブかネガティブかどうかを判断することであった。実験の結果、顔(表情)の自動的な処理は漢字熟語の意味的処理に対して干渉効果を及ぼし、またアルファベットではなく漢字を用いることで、Happy表情に限り単語の自動的な処理は顔(表情)の処理に対して促進効果をもたらすことが分かった。このことから、語の意味的処理の速度によって顔の処理に対する影響が異なる可能性が示唆された。
  • 原口 恵, 山田 祐樹, 箱田 裕司
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-142/CE2009-78
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    高速逐次視覚呈示される刺激中にネガティブな情動価を持つ課題非関連刺激を提示すると,中性的な刺激の場合と比較して,それに後続するターゲットの検知率が低下する(情動誘発盲)。本研究ではこの情動誘発盲が情動刺激への感情系の反応に基づく注意の非自発的停留によるものであるかどうかを検討するために,閾下感情馴化を用いて情動刺激に対する感情系の反応を低減させ,情動的な妨害刺激の後に出現するターゲットの検出課題を実験参加者に行わせた。その結果,閾下感情馴化を行わなかった統制群では,ネガティブな妨害刺激によってターゲットの検知率が低下することが認められたが,閾下感情馴化を行った実験群ではターゲットの検知率の低下が見られなかった。この結果は,事前の閾下感情馴化が情動誘発盲を消失させることを示しており,情動誘発盲は感情系における情動価処理を介在させた情動刺激への注意の停留によるものであることを示唆する。
  • 山本 健太郎, 三浦 佳世
    原稿種別: 本文
    セッションID: HI2009-143/CE2009-79
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
    同じ呈示時間でも,速く動く対象を観察した時間は,それよりも遅いもしくは静止した対象を観察した時間よりも長く知覚される(時間拡張).本研究では,静止画の速度印象が実際の運動と同様に時間拡張を引き起こすかどうかを検討した.実験1では時間再生課題を用い,0.5s,1.0s,1.5sという呈示時間で,キャラクタの姿勢から得られる速度印象の影響を検討したところ,速度印象は知覚された時間に影響しなかった.しかし,実験2で時間二等分課題(temporal bisection task)を用い,0.5s以下の短い呈示時間で検討をおこなったところ,歩いている姿勢や走っている姿勢のキャラクタを観察した時間が,起立した姿勢のキャラクタを観察した時間よりも長く知覚された.これらの結果は,静止画の速度印象は実際の運動と同様に時間拡張を引き起こすが,その効果は実際の運動に比べ弱いということを示唆している.
  • 原稿種別: 付録等
    p. App1-
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
  • 原稿種別: 付録等
    p. App2-
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
  • 原稿種別: 付録等
    p. App3-
    発行日: 2009/10/29
    公開日: 2017/09/20
    会議録・要旨集 フリー
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