抄録
ISO/TC 159国内審議委員会では現在、3Dディスプレイの標準化に取り組んでいるが、市場の健全な発展のためにも、これらの標準規格はディスプレイそのもののメカニズムだけでなく、両眼立体視の人間工学要件に的確に基づくべきであると考えている。しかしながら現状では、3Dディスプレイのあるべき姿についてさえ十分な共通認識が形成されているとは言い難く、標準規格の作成は容易な状況にはない。本稿では3Dディスプレイの人間工学に着目し、特に性能指標や計測評価法、要求性能などの点から標準化における課題について述べる。