抄録
電子注入材料(PyPySPyPy)、電子輸送材料(Alq_3)、正孔輸送材料(α-NPD)、ドーパント材料Rubrene持つ混合単層有機EL素子のキャリア注入特性を明らかとするため、上下電極をAu/MoO_3とした正孔注入デバイス、Alとした電子注入デバイスを作製し、電圧-電流密度特性の温度依存性から注入障壁高さを調べた.特性は、電圧の極性に対して対称であることから、蒸着後の材料分布は均一と推定した.また、明確な温度依存性が観察されたことから、ホールと電子の注入はショットキー放出によると判断され、障壁高さは各々、0.25eV、0.67eVであり、ドーパントによる障壁高さ低減の効果も評価できた.