抄録
CuAlS_2:Mnは色純度のよい赤色発光を示し、近紫外波長域に強い励起帯を有し、また温度消光が少ないことから、近紫外LEDでの励起に適した赤色蛍光体として期待されている。これまでの研究において、電荷補償及び格子歪みの緩和として働くことが期待されるSiを添加することにより、著しい発光特性の改善が得られている。本研究では、Siと同様の効果が期待されるMgを添加し、更なる励起・発光特性の改善を試みた。Mgの添加により405nm励起におけるフォトルミネッセンス(PL)強度が増加し、Mg添加濃度10mol%において最大となった。MgをCuサイトに置換させるとMnはAlサイトを占めやすくなった。電荷補償を考慮した結晶系、すなわち(Cu,Mg)(Al,Si)S_2:MnにおいてMgとSiを共に10mol%添加した場合に、Siのみを添加した場合に比べPL強度が約3倍に改善された。