映像情報メディア学会技術報告
Online ISSN : 2424-1970
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セッションID: AIT2010-28/HI2010-28
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歩行者の現在地認識に基づく道路標識とランドマークを用いた位置特定システムの改良とシミュレーション評価(ITS画像処理,映像メディア,視覚および一般)
児島 伴幸柳澤 政生大附 辰夫戸川 望
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抄録

近年,歩行者の位置特定には携帯電話に搭載されたGPS(携帯GPSと呼ぶ)を用いるが,携帯GPSは都市部においてマルチパスなどの影響により数100m程度の測位誤差が生じる可能性がある.現在地が地図上で数100m程度離れてプロットされると,歩行者は現在地を地図上から認識し難い.我々は携帯GPS,道路標識,ランドマークを用いた,歩行者位置特定システムを構築している.本稿では,まず,このシステムを改良し,歩行者が地図上から現在地を認識し易い位置特定システムを提案する.本システムは,歩行者が見つけた道路標識,ランドマークを用いて道路標識の位置を特定し,歩行者が見つけた道路標識とランドマークの位置を地図上に表示する.歩行者は地図上に表示された道路標識とランドマークを用いて地図と現実をマッピングするため,地図上から現在地を認識し易い.次に,近くに存在する同一の道路標識を1つのクラスタとして考えることと,高層ビル街とそれ以外に分けて各種閾値を定義することによって,歩行者による道路標識の選択回数を都市部の高層ビル街以外において1回,高層ビル街において2回以下に抑え,ユーザビリティを向上させる.最後に,シミュレーション実験を通じて,改良手法が有効な手法であることを確認した.

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© 2010 一般社団法人 映像情報メディア学会
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