本文では,道路監視カメラにより撮影された映像に対して,撮影環境の変化による精度低下を抑制した交通流の計測を行う手法を提案する.提案手法では,車線内を走行する車両を,車体やヘッドライトの濃度値に基づいて検出する.その際,車両領域の存在および通過を判定するために用いるパラメータは,天候の変化に伴う照度変化に合わせて適切に設定する必要がある.そこで,提案手法では,照度と関連が強い画像特徴を用いて,重回帰分析によりパラメータを推定する.これにより,撮影環境が異なる映像においても,適用可能となるようにパラメータが設定され,高精度な交通流計測が期待される.