抄録
本研究は利用者に商品棚にある商品情報を提示し,選んだ商品へと誘導するシステムを提案する.商品情報はカメラで取得した画像中の商品棚ラベルを認識することで取得する.商品棚ラベル認識には(1)様々な種類のラベル,(2)複雑な背景,(3)ラベルと同色の背景,(4)ラベルの重なり,(5)商品名と価格の関連付けなどの課題がある.本研究ではラベル要素とラベルモデル照合によりこれらの課題に対応する.ラベル要素の識別にはSVMを用いる.商品への誘導は,音声合成による商品棚の商品情報の提示,選んだ商品位置の提示により行う.実店舗で撮影したラベル3種類,65枚を含む画像35枚を用いた実験により,各課題への対応が確認できた.