抄録
PMOLED(パッシブマトリックス駆動有機ELディスプレイ)の輝度劣化を低減するために,一般の線順次駆動よりもデューティ比を増大できるマルチライン駆動の導入について検討した.複数の有機EL素子を同じ輝度で駆動するためには,一般的に用いられている電流駆動よりも電圧駆動することが望まれるが,その時,電極における電圧降下による輝度不均一性が問題となる,我々はその問題を解決するために,パネル内の配線抵抗による電圧降下を予め計算し,その輝度低下を補正する値を入力データに加えた.また,この手法による方法は実際のパネルでの実験により評価された.