地上デジタルハイビジョン放送の移動受信エリアを拡大することを目的に各種受信方式の検討を行ってきた.8個の受信アンテナを使用して最大比合成を行う8ブランチスペースダイバーシティ受信技術と,ビタビ復号とリード・ソロモン復号を繰り返して復号する技術を組み合わせた繰り返し復号型8ブランチスペースダイバーシティ受信方式を提案し,計算機シミュレーション結果,及び試作した提案方式の受信装置を用いた室内実験結果を報告した.今回,関東地方の主要幹線道路において試作受信装置を用いた野外移動受信実験を行ったので報告する.従来方式である4ブランチスペースダイバーシティ受信と提案方式である繰り返し復号型8ブランチスペースダイバーシティ受信の受信エリアを比較すると,受信電界強度において約5〜6dB程度改善することが明らかとなった.