映像情報メディア学会技術報告
Online ISSN : 2424-1970
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セッションID: HI2012-50/3DIT2012-1
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複数のGestalt要因による図方向知覚促進(視聴覚技術,ヒューマンインタフェースおよび一般)
松岡 昭平酒井 宏
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抄録
図方向知覚の手掛かりとして、Gestalt要因が知られている。先行研究では、自然画像の局所的輪郭に含まれるGestalt要因のうち、凸性および閉合性がそれぞれ図方向知覚を促進することが示唆された。しかし、混在する要因の相互作用が図方向知覚に及ぼす影響は知られていない。そこで本研究では、凸性、閉合性が相互作用して図方向知覚に及ぼす影響に関して、心理物理学的に検討する。具体的には、自然画像を対象にして凸性と閉合性を定量化した指標により局所的輪郭刺激を選定した。それを用いて図方向を答える心理物理実験を行い、その結果に対して相互作用を考慮した重回帰分析を行った。この結果から、要因の混在する状況下では、図方向知覚は閉合性の方向に生じやすいことが示された。また、閉合性が僅かでもあれば、その大きさに関わらず同様に知覚が誘導されるという可能性が示唆された。
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© 2012 一般社団法人 映像情報メディア学会
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