本研究では、日本と中国の時代劇を特定の要素を設定して、比較・分析し、観客にとってのリアリティとは何かを測定する。その上で、日本と中国の時代劇で、なにがリアリティに大きく影響するかを評価し、今後の改善に役立てる方法を提案する。近年中国では、時代劇や歴史映画などの制作が流行しているが、多くの場合娯楽に走りすぎてリアリティを失い、観客から飽きられてきている。この仮説を検証し、改善策を見出すために放送の歴史が長く、国民に受けられている日本の時代劇がどのような表現方法をとっているのか。リアリティの観点から、中国と日本の時代劇を比較検討して、中国時代劇の改善策を探ってみたい。