抄録
近年AndroidOSを搭載したスマートフォンやiPhoneといった,モバイル端末の普及率が世界的に増加している.モバイル端末の普及に伴い拡張現実を用いたアプリケーションが商品のパッケージやポスターなどにも用いられるようになってきた.ARマーカーを用いて商品の拡張現実を行うマーカー型ARの場合,ARマーカーが商品パッケージを崩す恐れがある.またマーカーを用いないマーカーレス型ARの場合,画像認識や空間認識に多大な計算量を必要とし,ハードウェアの高速性が要求されモバイル端末の処理では限界がある.そこで本研究では,商品パッケージと一体化したマーカー(パッケージデザイン一体化ARマーカー)を用いることで,モバイル端末上での拡張現実を可能にする手法を提案する.本手法では,パッケージデザイン一体化ARマーカーを用いることで,パッケージデザインに影響を与えずに拡張現実による情報提示を行うことができる.