抄録
画像リサイズにおいて超解像と呼ばれる高画質化処理が研究されている。著者らは方向適応処理によりジャギーやエインギングを軽減する手法を検討してきた。一方、アフィン変換など幾何学的画像変換も、部分ごとに倍率が異なるリサイズ処理であるが、適用し難い超解像処理も多く、高画質化はあまり検討されていない。まず、高次フィルタと線形補間を組み合わせて、空間周波数特性と柔軟性を両立させるリサンプリング手法について検討する。次に、縮小時に生じるエイリアス成分をプリフィルタで抑圧する手法について検討する。そして方向適応補間を用いてジャギーを軽減する方法ついて検討する。なお、幾何学的画像変換の例としては、短視距離での見え方に応じた画像縮小拡大を用いた。実験の結果、ジャギーが少なくなり、PSNRも改善できることを確認した。