抄録
深海の潜水艇からTV生中継を実現するための映像の光伝送システムを提案する。潜水艇の近くに中継装置を置き、潜水艇で撮影した映像を可視光で中継装置に送り、洋上の船まで光ファイバでさらに伝送する。本システムでは出射ビームが常に中継装置を捉えられるように光ビームのずれを検出する手法が重要である。そこで中継装置を球形とし、表面の再帰性反射材で反射した光を潜水艇側の複数の受光器で受光し、その強度を比較することでずれの方向を検出する工夫をしている。基礎的な室内実験を行なって、理論値との比較を行い、良い一致をみた。また、複数の受光器で得られたFM変調信号を合成することで、CN比を改善できることを明らかにした。