コンピュータによる顔特徴の解析や似顔絵作成のためには、実写顔画像から各顔部品の形状を表す特徴を精度良く抽出する必要がある。顔特徴の自動抽出に関してはこれまでに数多くの研究が報告されているが、顔特徴の解析や似顔絵の作成に耐える精度で安定した検出をできるまでには至っていない。本論文では、特に個人差や撮影条件により抽出精度が左右されやすい髪の毛と眉輪郭を取り上げ、誤抽出を減らすことが可能な頑健な自動抽出手法を提案する。具体的には、従来手法では対応できなかった照明が強く当たっている髪や髪がかかっている眉に対しても抽出可能な手法を提案する。提案手法により、個々人の個性がでやすい髪の毛と表情印象に関わる眉輪郭を精度良く抽出できるようになり、本人の特徴を捉えた結果が得られた。また、従来よりも様々な環境下での自動抽出が可能になり、実用性が高まった。