抄録
効果音は従来から、日本のアニメのファンタジックな場面にて重要な役割を果たしてきた。一方、近年の効果音制作ではディジタル音楽制作ツールを利用することが多いが、操作パラメータや音の質感などの面から日本のアニメ効果音制作において必ずしも便利なツールとは言い難い。本研究では、日本のアニメ特有の魔法・光の柱など架空事象の映像表現を対象として、50以上の効果音の収集と属性分類を行った上で、この属性分析結果をパラメータとしてプロシージャルに試行できる音響制作ツールを作成した。ゲームエンジンと音響合成プログラムを連携させ、オーラや光の球のような映像要素に対し音高や周波数成分等の属性を変化させることで、プロシージャルに音響生成とテストを実行可能にした。