抄録
超高速および高電圧イメージセンサのデバイス・シミュレーションのための物理モデルおよびアルゴリズムについて報告する.超高速イメージセンサの解析においては,ゲート電極によって発生する電磁場の伝播遅延が無視できない.電磁場の伝播と電荷の生成を同時に考慮するために,量子電磁力学で導入された中西-ロートラップ場と等価な電荷生成消滅場を導入し,FDTD法を用いて電磁場の伝播を計算する.また,35Vを超える電圧を電極に印加する高電圧イメージセンサを解析する場合には,ほとんど全ての変数に関して4倍精度実数を用いる.それぞれの有効性を示すため,いくつかの計算例について報告する.