抄録
限られたネットワーク帯域の中で低遅延かつ高品質で符号化できる方式「CLEAR (Conditionally Lossless Encoding under Allowed Rates)」を考案し,装置試作を行った.CLEARはロスレスオーディオ符号化を基にしており,入力音源に依存してフレームごとに原音そのままで送れる場合と歪を生じる場合を切り替える方式である.本稿では,オーディオコーデック装置試作における試作装置の概要,および試作装置における実際のラジオ放送の音声と実回線を用いた伝送実験の結果について報告する.