抄録
狭バンドギャップポリマー、 PTB7の配向薄膜を発光層として用いた近赤外域で偏光発光する有機 EL素子を作製した。透明電極を付した基板上に PTB7を摩擦転写法によって配向薄膜を製膜した。この上に可視光発光するポリマー F8BTを積層し、さらに金属を陰極として蒸着して素子とした。この素子では F8BTから PTB7にエネルギー移動することで近赤外発光した。また、 PTB7主鎖が面内で一軸配向しているため直線偏光で発光した。素子作製時に F8BTの液晶転移点以上で熱処理することにより、エネルギー移動の効率が増加し、近赤外発光が増強された。これは熱処理により F8BT主鎖が PTB7主鎖と平行に配向し直すことにより、 F8BTから PTB7へのエネルギー移動が容易になるためであると考えられる。