映像情報メディア学会技術報告
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41.04 メディア工学
セッションID: ME2017-1
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視線検出を用いた系列位置効果の評価手法の開発
*岡本 健志松藤 彰宏山本 昇志
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抄録

近年,高齢者の増加に伴い,認知症患者数が増加してきている.認知症の中でも半数以上を占めるアルツハイマー型認知症はその進行を遅らせる薬が開発されており,早期発見が重要となっている.アルツハイマー型認知症患者の特徴である物忘れは,先程まで行っていたことを忘れる,いわゆる記憶の喪失と考えられるが,これまでこの記憶の能力を定量評価することが困難であった.そこで我々は視線検出装置とコンピュータグラフィックスを組み合わせ,視覚的な系列位置効果を定量評価する手法に取り組んでいる.系列位置効果は心理物理分野で短期的な記憶の能力を測るために用いられている手法であるが,被験者の生活習慣や経験に依存する問題が指摘されている.本手法では時系列の記憶順を被験者自ら決定することが可能なため,個人的な生活習慣や経験に依存しない短期記憶の定量評価が可能となる.

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© 2017 一般社団法人 映像情報メディア学会
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