抄録
本稿では,固定視点動画像における背景差分手法の枠組みの一つである圧縮計測背景抽出(BSCM: Background Subtraction from Compressive Measurements)において,計算時間を削減する手法を提案する.従来提案されているBSCM手法では,動画像テンソルの時空間における相関を用いた高精度な背景抽出を実現している.しかし,イタレーションを用いた最適化における最適解への収束が遅く,計算時間が長いという問題がある.提案手法では,最適化におけるペナルティパラメータの更新量を可変にすることで,再構成精度を維持しつつ計算時間を削減する.