全国に2,000以上も存在するゴルフ場は,日本列島の土地利用史と風土に特徴づけられ,世界に類を見ない形で存在しています.また,その緑地は芝生と残地森林で構成され,まぎれもなく地域の重要なグリーンインフラです.「列島ゴルフ場の科学」(著者:伊藤幹二・伊藤操子,企画:NPO法人緑地雑草科学研究所)は,その視点で「日本のゴルフ場」を時間的・空間的な広がりの中で俯瞰した初めての本です.内容は4部で構成され,「世界に類のない日本のゴルフ場の特色」,「ゴルフ場緑地がもつ自然力」,「ゴルフ場緑地管理が難しくなっていく現実」を踏まえ,最後に「ゴルフ場の存続に何ができるのか」が考察されています.本書の特色をより理解していただくために,企画団体会員・ゴルフ場関係者数名から頂いた所感も掲載しています.