抄録
芝生としては,イネ科の約40種類がその土地の気象や土壌条件・利用目的に合わせて使われている.牧草として利用が始まったが,現在ではスポーツの場としてや,修景や土壌被覆植物として新たな草種が育種され,芝生として利用されている.芝生はC3植物の寒地型芝生と,C4植物の暖地型芝生に分けられる.国内で利用されている寒地型芝生の主なものとしては,ゴルフ場のパッティンググリーンのクリーピングベントグラス,公園などの多目的の利用やサッカー場などのスポーツターフとしてケンタッキーブルーグラス・トールフェスク・ペレニアルライグラスなどがある.暖地型芝生としては,ノシバ(シバ)・コウライシバ(コウシュンシバ)・ティフトン(419)・センチピードグラス・セントオーガスチングラスなどが利用されている.シバは地際に成長点があり,草食動物の丹念な摂食にも成長点が失われることがない.葉は密に生じ葉身が上を向いているので,あらゆる方向の光を受け取り,蓄積して,動物の踏み付けにも良く耐える.肥料の要求度が低く,乾燥に強く,様々な環境への適応性が高い.繁殖力が旺盛で,裸地を良く被覆し,衰退しにくいなどの特性によって生き残り,芝生として利用されるようになった.