岩手医科大学歯学雑誌
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原著
岩手医科大学歯学部附属病院における新来患者数の季節変動と長期変動の分析
小川 光一石川 富美子戸塚 盛雄一戸 孝七
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1986 年 11 巻 2 号 p. 134-146

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抄録

岩手医科大学歯学部附属病院の新患数の将来予測をする目的で, 昭和41年5月より60年6月までの19年2ヵ月間における月別1日平均予診新患登録者数を調査し, 季節変動と長期変動を検討した。

季節変動の評価に長期変動が混入するのを避けるためPersonsの連環比率法を用い季節指数を求めると, 1月と3月に新患数のピークがあった。地域別では, 盛岡市内と県東部・沿岸地域の季節変動はなく, それらの周辺では1月と3月に, その遠方地域では8月にも新患数のピークがあった。また, 私費負担, 矯正科, 小児歯科の新患数は1月, 3月と8月に多く, 老人医療の新患数は4月と6月に多かった。

季節変動を考慮すると, 医療保険制度改正による新患数への影響は少なかった。年次別地域別新患数において, 地域によって本院での新患数の一定化する年次が異なっていた。近い未来における新患総数の増減は少ないと予想された。

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1986 岩手医科大学歯学会
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