岩手医科大学歯学雑誌
Online ISSN : 2424-1822
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原著
ミニブタ (Miniature Swine) の横口蓋ヒダおよび歯牙萌出の経年的変化に関する研究
伊藤 一三藤村 朗大沢 得二都筑 文男横須賀 均中居 浩司阿部 真裕佐々木 利明野坂 洋一郎
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1983 年 8 巻 3 号 p. 151-162

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抄録

ミニブタ雄6頭の石膏模型とX線写真を用い, 歯の方向や位置を確認しながら, 生後6.5ヵ月齢から36ヵ月齢まで毎週1回観察し, データを集積しミニブタにみられる横口蓋ヒダからヒトの場合のこのヒダの機能などについて考察したところ以下の如くであった。

1. ミニブタの横ロ蓋ヒダは片側20~25本であり, 22本のものが最も多かった。

2. 横口蓋ヒダの数は乳歯列期より永久歯列期に至るまで変化はなく一定であった。

3. 最後方の横ロ蓋ヒダは常に最後臼歯の遠心部に位置していた。

4. 機能としては食物摂取と咀嚼および嚥下作用の補助的役割が考えられる。

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1983 岩手医科大学歯学会
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