抄録
本稿は,クレジット会社におけるERP(Enterprise Resource Planning)パッケージを活用した会計情報システムの導入研究であり,財務会計と管理会計に関してすべて同一の仕訳から作成し,財務会計と管理会計との整合性強化を図った会計情報システム(「財管一致」の会計情報システム」)の意義について,次の3点から論じている。
1.財務報告・IR活動における管理会計の活用
2.財務報告に係る内部統制における情報基盤の強化
3.ERPパッケージの機能活用
なお,本研究は,クレジット会社における会計情報システムの導入プロジェクトを題材としたケースリサーチであるとともに,筆者が実際にプロジェクトメンバーとして参画したものであり,会計情報システムの構築及びその活用に向けたアクションリサーチでもある。