日本救急医学会関東地方会雑誌
Online ISSN : 2434-2580
Print ISSN : 0287-301X
症例報告
一過性脳虚血発作と血小板減少から早期診断し得なかった血栓性血小板減少性紫斑病の1例-早期診断のためのPLASMICスコアの有用性-
平良 悠柏浦 正広中村 雅人福島 史人笹井 史也鈴木 涼平天笠 俊介田村 洋行下山 哲海老原 貴之千々和 剛守谷 俊
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2018 年 39 巻 2 号 p. 323-325

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抄録

症例は50歳女性。入院3日前から自然軽快する運動性失語, 右上肢麻痺があり, TIAの診断で前医に入院したが汎血球減少があり, 当院へ転院した。入院時は意識清明で, 血小板減少と溶血性貧血があった。第3病日より頭痛, 嘔気, 発熱があり, 第5病日には見当識障害をきたした。直接クームス試験陽性であり, また破砕赤血球が第5病日までみられず, TTPとAIHA+ITPの鑑別に難渋し, 第5病日からプレドニゾロン1 mg/kg/日を開始し, 第6病日から血漿交換を開始した。第10病日にADAMTS13活性低下, ADAMTS13インヒビター陽性が判明し, 後天性TTPと確定診断した。変動する意識障害が続き, 第11病日からステロイドパルス療法を行うも改善なく, 第14病日に強直性痙攣が出現した。シクロホスファミドも追加したが, 第15病日に死亡した。TTPは早期診断, 早期治療が重要な致死的疾患であるが, その早期診断は容易ではない。PLASMICスコアが早期臨床診断に有用である可能性があると考える。

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