2018 年 39 巻 2 号 p. 323-325
症例は50歳女性。入院3日前から自然軽快する運動性失語, 右上肢麻痺があり, TIAの診断で前医に入院したが汎血球減少があり, 当院へ転院した。入院時は意識清明で, 血小板減少と溶血性貧血があった。第3病日より頭痛, 嘔気, 発熱があり, 第5病日には見当識障害をきたした。直接クームス試験陽性であり, また破砕赤血球が第5病日までみられず, TTPとAIHA+ITPの鑑別に難渋し, 第5病日からプレドニゾロン1 mg/kg/日を開始し, 第6病日から血漿交換を開始した。第10病日にADAMTS13活性低下, ADAMTS13インヒビター陽性が判明し, 後天性TTPと確定診断した。変動する意識障害が続き, 第11病日からステロイドパルス療法を行うも改善なく, 第14病日に強直性痙攣が出現した。シクロホスファミドも追加したが, 第15病日に死亡した。TTPは早期診断, 早期治療が重要な致死的疾患であるが, その早期診断は容易ではない。PLASMICスコアが早期臨床診断に有用である可能性があると考える。