2026 年 13 巻 p. 43-50
本研究の目的は,在宅看取りを積極的に提供する医師の視点にもとづき,在宅看護専門看護師の能力に関する認識を明らかにすることである.在宅看護専門看護師の所属する訪問看護事業所と連携する在宅療養支援診療所・病院の医師7名に半構造化インタビューを行い,質的記述的に分析した.その結果,【在宅看護専門看護師資格に関する認識の乏しさ】が示される一方,【在宅緩和ケアにおける突出した実践能力に関する認識】【スタッフ個々のレベルを見極めた瞬時の高い指導能力に関する認識】【看護の質を高めるためのシステマティックな教育能力に関する認識】【優れた運営管理能力に関する認識】が高く評価されていた.さらに,【訪問看護事業所スタッフ全体の高いケアレベルに関する認識】も示され,在宅看護専門看護師の能力と組織的な質向上とが相互に関連して認識されていた.これらの結果は,在宅看取りの場において,在宅看護専門看護師が多面的な役割を担う存在として医師に捉えられていることを示唆している.