抄録
本稿では、SDGs運動を組みなおす実践論を探求するにあたり、過疎高齢化が進む中山間地域におけるワークキャンプを実践事例として取り上げ、考察を行った。あらゆる人のエンパワメントを志向するボトムアップ型のSDGs運動を展開するには、出入りが自由であり、外部とのつながりを創出しうる〈動的なプラットフォーム〉を構築する必要があり、こうしたプラットフォームの周辺部と外部を媒介する「橋渡し機能」を担う実践としてワークキャンプの実践論を捉え直す可能性について論じた。今後の研究課題として、一つは、ワークキャンプが周辺者であることの意義を改めて明らかにしていくこと、もう一つは、ワークキャンプが地域づくりに関心をもつ人々からなる〈動的なプラットフォーム〉の周辺者であると同時に、参加者と地域をつなぐ〈動的なプラットフォーム〉そのものでもあるという二重構造とその相互作用について研究を進めていくことが見出された。