生命倫理
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報告論文
臨床研究における性別/ジェンダーの考慮のために必要な対応
-COVID-19 ワクチンの事例を契機に-
遠矢 和希
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2023 年 33 巻 1 号 p. 33-40

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抄録

 2021年5月、英国のイエローカード制度においてCOVID-19ワクチン接種後の月経の変調に関するデータが想定外に集まったことが報道された。2022年10月には欧州医薬品庁が、mRNA型COVID-19ワクチンの頻度不明の副作用として、重い月経出血を製品情報に追加するよう勧告した。また日本では2021年4月までのワクチン接種後のアナフィラキシーのうち9割近くが女性の症例であった。COVID-19に関する臨床研究を性別/ジェンダーの観点でレビューした各論文によると、データを性別で解析・報告していないことが問題点として挙げられている。

 欧米の研究助成機関等では臨床研究対象者の両性のバランスをとることや、性別/ジェンダーに基づく有意義な分析を求めている。本稿は各国の対応や先行研究等を検討し、性別/ジェンダーを考慮した臨床研究を推進するのに必要な方策を提言する。

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2023 日本生命倫理学会
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