主催: 日本機械学会, 計測自動制御学会, システム制御情報学会, 化学工学会, 精密工学会, 日本航空宇宙学会
共催: 42の学会,協会などから協賛
将来のロボットは人間の行為を身体的に支援することが期待されている。このとき,ロボットによる身体的支援は個人の知覚と行為に基づくことが重要となる。この観点から,実世界ハプティクス技術は個人に対する身体的支援の実現に向けた鍵技術となりうる。さらに,実世界触覚情報記録の実現もまた望まれている。なぜならこのことは,個人履歴としての個人の知覚と行為の保存を実現しうるからである。本論文ではまず初めに,外乱オブザーバによって実現される加速度制御に基づいたミクロ/マクロバイラテラル制御を提案する。提案するミクロ/マクロバイラテラル制御では,マクロなマスタシステムとミクロなスレーブシステムの調和が規格化された仮想的なモード空間において実現される。これにより,実世界力覚情報の伝達と抽出が実現される。さらに本論文では,触覚記録に基づいたミクロ/マクロバイラテラル制御による実世界力覚の再現手法も提案する。最後に,実験結果を示すことで提案手法の有効性を確認する。