主催: 日本機械学会, 計測自動制御学会, システム制御情報学会, 化学工学会, 精密工学会, 日本航空宇宙学会
共催: 42の学会,協会などから協賛
従来、おくれ時間制御はSmith法、IMC法などによって設計されている。
フィードバック・ループからおくれ時間要素のもつ位相おくれを除いて、
出力フィードバック制御の安定性を保つものである。しかし目標値入出力特性にはおくれ時間特性が表れる。
本論文では制御対象の最小位相状態に着目して、おくれ時間の影響を除外する。最小位相状態の観測値からのフィードバック補償によって制御系の安定化ができる。さらにフィードフォワード補償を施すと、目標値入出力特性に表れるおくれ時間特性を相殺することが可能になる。
多入力多出力系では非干渉化制御が必須になる。制御対象内に存在する様々なおくれ時間のために、応答特性はおくれ時間を含んで多様となる。このような場合、おくれ時間特性を相殺するフィードフォワード補償が有効となる。
数値例としておくれ時間特性をもつ2入力2出力制御系について、
非干渉化制御系とフィードフォワード補償を設計した。