抄録
本研究は,未破裂脳動脈瘤(UIA)により血管内手術を選択した患者の療養過程における不確かさの構造およびそのレベルと経時的変化を明らかにし,看護支援を検討することを目的とした.研究対象者21名に対し,面接調査,質問紙調査を併用したMixed Methodによる縦断的調査を行った.その結果,UIA患者が長期療養生活の中で起こる出来事に対して認知した様々な不確かさは時間を追うごとに変遷し,その受止め,対処の結果もたらされる内面の変化の様相が明らかとなった.そして,次々に変わりゆく不確かさに対し「排除を試みる」「排除できない不確かさ」「不確かさがあっても見通しをもてる」という段階を経るにつれて,不確かさレベルは徐々に低下するとともに,患者は現実をありのままに受止めることができるようになっていた.このように,不確かさを文脈に沿って捉えることで全体的構造が見え,その時々で必要な支援やその位置づけが見通せるだろう.また,時間軸における不確かさを特定することが可能となり,本研究結果は,その実状,局面に即した看護支援を導く根拠になったと考える.