日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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原著論文
熱可塑性根充法により根尖病巣の消失が認められた20 症例について
山田 啓二
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2009 年 29 巻 4 号 p. 266-275

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抄録

根管充填法においては,複雑な形態を有する根管系を3 次元的に緊密に充填することが重要とされている。その有効な根管充填システムとして熱可塑性根管充填(TP-RCF)が紹介され,早30 年余年が経過した.当院においても長年,感染根管治療にTP-RCF をお こなってきた. 本稿においては,通常臨床でおこなっているTP-RCF 法と側方加圧根管充填(LC-RCF) 法を実習用模型や同様の手法で形成・洗浄した抜去歯牙を用いて,根管填塞性を比較した. 根尖病巣をもつ感染根管の両根管充填法による長期予後症例においては,X 線所見による根尖病変の縮小や治癒を比較検討した.その結果,より緊密に填塞されているTC-RCF 法による根管のほうが根尖病変はより良い治癒を示していた.

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© 2009 特定非営利活動法人 日本顎咬合学会
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