日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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症例報告
咀嚼機能の改善を目指して咬合再構成した1症例
石橋 貴樹
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2012 年 32 巻 3 号 p. 267-281

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抄録
私の診療所では咬合再構成の最終目標の一つを咀嚼運動の改善におき,ME 機器を使用した咀嚼運動パターンの解析をもとに咬合再構成を進めている.日常臨床における咀嚼運動測定の時期は初診時,プロビジョナルレストレーション装着時,最終補綴物装着時,咬合調整後,およびメンテナンス時で,それぞれの段階での咀嚼運動パターンを診断や再評価の参考としている.また最終補綴物装着時は,咀嚼運動を再現できる咬合器を使用して咬合調整部位をシミュレーションし,口腔内で咬合調整をおこなうことで咀嚼運動の改善に努めている.本稿では私の診療所で行っている咬合再構成の進め方を紹介し,その各段階でどのように咀嚼運動のデータを活用して治療を進行させているかを,具体的に症例を通して報告する.【顎咬合誌 32(3):267-281,2012
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© 2012 特定非営利活動法人 日本顎咬合学会
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