2012 年 32 巻 3 号 p. 282-286
今日,インプラント補綴を行っていくうえで,さまざまな設計やマテリアルが存在する.そして製作方法によってもそれぞれ設計が変わってくる.またCAD/CAM の登場でそのバリエーションも多くなった.筆者自身,毎日の臨床で数種類のCAD/CAM を使って歯科技工を行っている.しかし,CAD/CAM が便利な場合とそうでない場合がある.1 歯欠損からフルマウスリコンストラクション,術者可撤式や,患者可撤式,固定式,メインテナンスのやりやすさなどの条件によりそれぞれ設計は違ってくる.①CAD/CAM を使った設計では,フレームにチタンを利用することができ,また,パッシブフィットが実現できる.②内冠をガルバノとスクリューを用いてで連結する設計は外しやすさと強度,壊れたときの対策がみたされる.③ブリッジタイプのインプラントをミリングして前歯と臼歯を連結する設計では,フレームが分割されているので,上部構造が壊れたときに前歯部および左右の臼歯部をそれぞれ修理することが可能となる.【顎咬合誌 32(3):282-286,2012】