日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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症例報告
65 歳以上の患者における インプラント治療についての調査
神田 省吾江原 雄二安光 秀人大西 吉之江原 大輔桑原 明彦咲間 義輝山上 哲贒
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2014 年 34 巻 3 号 p. 225-230

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抄録
目的:今回,我々はインプラント患者の高齢化による全身状態の変化を評価するため,65 歳以上の患者におけるインプラント治療について調査を行った.材料と方法:対象とするインプラントは,スクリュー型インプラントシステム(POI インプラントシステム*1 回法2 ピースインプラント(以下1-2 インプラント):POI EX(以下EX):2 回法3 ピースインプラント(以下2-3 インプラント):京セラメディカル社)とした.対象としたのは,165 名で男性77 名,女性88 名であり平均年齢72.6 歳,手術時の平均年齢は63.2 歳であった.埋入したインプラント体は666 本(脱落11 本,除去13 本)で生存率96.4%であった.165 名中,有病者は74 名であり,高血圧,糖尿病の罹患率が高かった.またメインテナンス中に有病者が6 名増加し,74 名から80 名に増加した.調査したインプラント数は1-2 インプラント293 本,EX 123 本と,2-3 インプラント250 本の666 本であった.結果:使用したインプラント体の幅径は,いずれのインプラント体も3.7mm,4.2mm が多く使用され,骨内長は,1-2 インプラント,2-3 インプラントとも骨内長10mm が多く埋入されていた.EX においては骨内長12mm が最も多く埋入されていた.上部構造物は323 例で,セメント固定式309 例,術者可撤式10 例とオーバーデンチャ―4 例であった.考察:高齢者に対するインプラント治療は,全身的,精神的疾患に留意しつつ,使用するインプラントシステムは,最小限の外科的侵襲にて摘出できるシステムを選択し,患者の高齢化あるいは全身的,精神的変化に対応したメインテナンスしやすい補綴設計の変更を可能にする補綴を考慮したものが望ましい.【顎咬合誌 34(3):225-230,2014
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© 2014 特定非営利活動法人 日本顎咬合学会
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