日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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総説
インプラントにおけるアバットメント連結と初期の骨吸収
関野 愉
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2015 年 35 巻 1-2 号 p. 13-19

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抄録
インプラント治療後,初期に骨吸収が起こることが知られている.これはインプラントの成功の基準にも組み込まれており,負荷後最初の1 年間は1.0 ~1.5mm の骨吸収が許容されている.これに影響を与える要因として,負荷,アバットメント連結部からの微少漏洩,アバットメントの着脱,アバットメントの性状,プラットフォームスイッチング,粘膜の厚さなどが考えられた.負荷および微少漏洩は,負荷がかからなくとも骨吸収が起こるという事実や,アバットメントとインプラント体との連結部のない1 ピースのインプラントでも初期の骨吸収が起こることから,明らかな影響は証明されていない.プラットフォームスイッングにより初期の骨吸収はやや少なくなる傾向がみられた.また,オッセオインテグレーションしない材料,アバットメントの繰り返しの着脱,粘膜の厚さが骨吸収に影響を与えるという所見から,初期の骨吸収は,粘膜貫通後の上皮の埋入に伴う軟組織の厚さの維持,いわゆる「生物学的幅径」の確立に伴う生物学的現象が影響を与えると考えられる.
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© 2015 特定非営利活動法人 日本顎咬合学会
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