一般臨床で使用される厚さ約30 μm の咬合紙は,①咬合紙の色素を歯や補綴装置の咬合接触部に付着させる(印記法),②一度だけ咬合させて咬合紙にできる抜けを観察する(透かし見法),③咬合紙を咬ませた状態で引き抜けるかどうか試す(引き抜き法)などの使い方で,クラウン装着時の咬合の高さを10 μm 以下の精度で調整することができる.しかし,患者の咬合接触の記録法としては,②の可能性が追究されているが,①は術式的に不確かとの理由で十分に利用されるに至っていない.本稿では①の記録を長期的に採得することによって,その有用性を検討 した.【顎咬合誌 37(3):169-177,2017】