2018 年 38 巻 3 号 p. 166-172
日本では1970 年代以降,メタルポストコアが使用されるようになり,それまで抜歯されてきた歯が保存可能となった.1985 年に保険導入されて以来メタルポストの使用は増加し,陳旧性歯根破折を増加させることは予測されていた.2005 年の8020 推進財団による調査では,永久歯の抜歯原因の11%が歯根破折であった.日本独自の接着材である4-META/MMA-TBB レジンは接着力と生体親和性に優れ,1982 年の発売直後より歯根破折接着治療に使用されてきた.本稿では歯根破折接着治療の理論的背景とその推移を報告する.【顎咬合誌 38(3):166-172, 2018】